”一人交換日記”

2019/7/8 光属性、闇属性
 
 
いまでも中学〜高校生くらいの子たちが数人のグループで通りかかるときビクッてする
なにか言われる、あいつ一人で何やってんだ、クスクス、気持ち悪ーい、
胸のあたりで心臓がゴトゴト揺れている、振動を感じる
いじめられるヤツはなにをやってもいじめられる
「あの筆箱を使ってた」とかそれは後付けに過ぎない 他の子が同じものを使っても何も言われない
 
 
 
「自分から自分の話すれば良いんだよ」
彼女は言った、確かに彼女はそうやって級友と話を始めていた、
「私日曜どこどこに行ってさ」
そのやり方を使えるのはあなただからなんだよ。
私が突然話し始めたところで「え?」ってなるだけ。
ていうか一体クラスの何人が私の話し声を知ってるんだろう、ってくらい、
そもそも話したことないし。
ちょっと遠くの人に声張って話しかけたら、
「え、今の誰の声?」って隣の列の子たちが怪訝な顔して囁き合っていた。
 
 
「私と話すときは普通なのに、
みんなの前で話すとき、
声がくぐもって詰まって、うまく出てこない感じだよね」
「私と話すようにみんなと話せば良いのに」
それができたら苦労しないんだよ、なんで分からないの、わかんないか、
 
 
「あなたの抱える闇を、私は受け止めきれなかった」
 
「私がすべてだと思わないで。どこかにいい人がいるはず」
 
 
 
そうか。私は闇なのか。
あなたは光で、私は闇なのか。
裏表の双子のようだと、思っていたけれど。
切り離すなんて到底不可能な、一心同体なのだと思っていたけれど。
 
 
 
「私、ガイコクジンとケッコンして、ハーフの子ども欲しい〜」
 
「お母さんが、そんなのほんとの恋愛じゃない、疑似恋愛、ニセモノだって」
 
 
同性だから?今だけの恋愛ごっこで、未来なんてなくて、本気にするなって?
彼女の母親が彼女を手放したくないだけの言訳だって分かっている、
彼女がこんな害悪の塊みたいな私より彼女を長年育み支えてきた彼女の母の助言の方を聞き入れるのだってわかる、
わかるけども、理性ではわかるけれども。