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植本一子『私のことなら、彼らに聞いて』
写真よりなにより序文
「親友、家族、クラスメイト」「大好き」
とかなんの躊躇もなく書けてしまうまっすぐな
環境で育つことができたこととか
人に好かれ好くことができることとか
が羨ましくてにくいのかな
そんなふうに人間を愛してるって
言ってみたかったな
私のことを彼らにきいてって
言えるのも
すごい
彼らを信用してる?
自分という像を他人に所有されることを恐れていない?
自分を手放している?
それらは全部、わたしです
って言い切れることがすごいのかも
言えないなあ
なんで言えないのかな
彼らにきいてっていえる彼らがいないから?
いつでもどこからでも逃げてきた、わたしには帰る場所がないから?