”一人交換日記”

2019/6/19 あさりちゃんとのおもひで
 
 
▼DAY1
 
潮干狩りははじめてだったので、ほんとに中に入ってるのか、半信半疑。
でも家に帰って塩水につけて、新聞紙をかぶせると、触手を出して中でぴゅーぴゅー水を吹き出した。
新聞紙がぐちょ濡れになるくらいすっごい水を吹いている。
深夜、めくってずっと眺めている、踊っているみたい。
出入水管も面白いし、もうひとつの形のない(不定形な)手みたいなのもおもしろい、
静かに、蠢きながら、生きている。息の音もたてずに。
不思議で、心安らぐ。いつまでも見つめていたくなる。
 
 
▼▼DAY2
 
3時のおやつは、あさりの味噌汁。
料理で使うときは冷凍のしか使ったことがなくて、これもはじめて。
元気な子だけ選りすぐって、これからきみたちをぐらぐら煮て食べちゃうからね。
ぐふふ。とサイコパスごっこをする。
旨味を出すために、生きてる子たちを水から弱火でゆっくりゆっくり煮ていく。
考えてみれば拷問だな。。想像するだけで身の毛がよだつ。
ある温度に達すると、ぱかっと口を開く。お亡くなりになったー!
という喜び方は、子どもの残酷性のようだ、
でもはじめて見たので実際感動してしまった、、
 
煮ている間は「海くさくて」大丈夫かなと心配になったけれど、
味噌が入ったらまったく変わって、大好きなあさり味噌汁の味に。
組み合わさることでこんなに違ったものに変身するんだな、
 
昆布とあさりだけで出汁を取った味噌汁はとっても美味しくて。
最近食べてなかったお米のごはんも進んじゃう。
 
***
 
夜つくったあさり酒蒸しも、あさりバター醤油も美味しかった!
 
深夜、粛々と貝柱や残ったものを外してひとつずつ綺麗に洗う。
感動をなにかしらの形に残しておくために、わたしなりに弔うために、なにかつくってみたい。そのために。
1時までかかって終えてすっかりフィーバーしてしまって、眠れない。
この前に塩水を変えたり、生きてる子だけ分ける作業もした。
ちょっと元気なさそうな子は他の容器に分けたりして。
 
 
▼▼▼DAY3
 
午前のうちにもう一度塩水変えたかったけど、全身痛すぎて無理だ…
夕方部屋に入ってみると、臭いがする。嫌な予感。
めくってみると、今日暑かったせいか(家の中はそこまで室温高くなかったように感じていたけど)
半分以上がぱっかりと口を開けお亡くなりになって死臭を漂わせている。。。
 
でも貝殻を使いたいし肉を無駄にはしたくないので
剥き身はコンポストに入れるために剥がして、貝殻を洗う作業を1時間
死臭を嗅ぎながらする。。。絶対(ごく微量の)経皮毒あるだろうなと思う感じに体調悪くなる。。
海の気持ち悪い臭いは、この臭いだ!死んだ「からだ」の臭いだ。
そりゃ嫌なにおいに決まってる。。腐ってるのだから。。
(生きてるあさりちゃんは、無臭だった。)
 
教訓は、次からは取って来た日に砂抜きはじめて、遅くとも翌日朝(暑くなる前)には回収して
その日調理する分くらいは取り分けて冷蔵、残りは冷凍ってしたい、ってこと。。
(常温で3日くらいいけるって言ってたの誰だよー!でも当然気温等の環境にはよるだろうが、)
 
【追記】3時間ほどで砂抜き終わったら濡れた新聞紙に包んで冷蔵庫に入れちゃうのが吉らしい