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はじまりのゆるい手書きのスタッフロールがいつも可愛い。ハングル可愛い。
はじめて振り返った고현정 Ko Hyun Jungが可愛すぎて!
彼女が画面に出てる間はほとんど彼女の顔見てたことを自覚する。たぶん可愛い女の子出てくるといつもそうなんだろうな。。。
最初は、「この人のジェンダー観やっぱ苦手だ」とか思っていた。
”女は非論理的で感性によって生きてる・非合理/非科学的なことを信仰している”というような。
でも結構どの人も論理飛躍してるって気がしてきた。笑
しかも相手の質問や話ガンガン無視するし、失礼なこと言いまくるし、なんなんだこの人たちは、って。笑
だけど翻って自分が普段失礼なことを思ってないかといえばそうでもなく、単に傷つきたくないから黙ってるだけで、中身はこの人たちと大して変わらないのでは。と気づく。
会話は噛み合ってはいないし、感情がすぐ爆発するけど、でも詩のようになにか普段合理で考えている以上のものを伝えてくる。
初っ端から彼女は”友人”を遠慮なく批判し「あんたはご都合主義」とまで言う。きっつい一言だけど、僕自身までぼーっとしているところを急に突かれた感じがした。確かに大した信念もなく、道徳的に振る舞いたいとか言っても中途半端で首尾一貫していない。
つぎつぎと違う人に近づいたり寝てしまう人々は最初からそうなんだと思ってたけど、
この作品中のカントクちゃんは
「最初は一対一の関係を望んでいた、相手の裏切りによって変わってしまった、苦しみ続けている」
ことを主張する。
こないだ太宰治展を見に言ったときも似たエピソードがあった。
初めの妻の裏切り、離婚、その後の結婚でも「その人にだけ尽くす決意がある」ことを師匠への手紙に書いていたこと。その文面からは心からそう思って書いてあるように見えた。
寂しさ。
どんなに自分が一人の相手にのみ心と身体を捧げようと、相手の気持ちが離れるときは訪れ得る。永遠がないことを識ってしまった人々は、(見返りを求めず身を捧げる覚悟をしない限りは)寂しさに従って果てなき放浪を続けるしかない。約束など心の移り変わりの前には無。
「執着することを一番恐れる」彼女と「裏切られることをもっとも恐れる」彼女。
前者の彼女はその執着というぬかるみから脱出し無事に逃げて行ったように見えた。
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私は映画を観ているっていうよりその刺激を思考の餌にして物思いに耽ってるだけなのかも。。
画面を全然そのまま観れてない。。。
まあでもその多思考をいきなり止めようっていうのは今までの人生から見てかなり困難で、
多思考症なりに楽しんでいくのが前向きなのかな。
まあでも今回は映画特有の暗喩みたいなのもいくつか発見したし、多少は見方がわかったんだろうか。。
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色々な伏線やら人物の書き込まれ方のことをもうちょっと突っ込んで考えるためにもう一度観たいなと思う。いつも観っ放しだから珍しい。それくらいいつもよりは偏見を排して、引き込まれて観れたのかも。
嫌いかもなーと思ってたのに、何本か観てみて良かった。