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2018/11/25 2:39 スケッチ
空っぽになったアパートの一室で、自分の嗚咽の音だけが響いていた。
かつてそこには生活があった。あたたかい布団、積み重なった洗濯物の山、お気に入りだったロフトベッド、
ぜんぶなくなって初めて、すべての物事はほんとに終わってしまうんだ、と思い知らされる
近くにいても、心は遠い
かつてあんなに惹かれ合い、睦み合ったけれど、今どれだけ抱擁しても、あの頃のような愛しさは還ってこない
それでも、数ヶ月ぶりに、君からハグしてくれた、君はなにも感じないのかと思ってたから、とても久しぶりに気持ちを感じた
言葉で表すことができない私たちは、気持ちを言語化できないことに苛立って不躾に質問しても余計わからなくなるだけで、ただ身体のたてる微かな音を聞いたり、ひたすらに見つめ合うことでしか、そのからだのうちでなにが起こっているかを推察するとができない、そしてそれは憶測の域を出ない、