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2018/8/4 11:00
はじめて、溢れて抑えきれない感情が、わたしをうたへ向かわせた。
それまでのわたしのうたは、音程と意味のない音節の連なり。感情を込めようなどしてもできた試しもほとんどなかった。(黒人霊歌に込める怒り以外。笑)
でも今日は、喉は焼けてかすれ声でも、「引っ掻き傷のような」声でも、なにか歌いたくなる。どんなに調子外れでも。魂からうたってみたくなる。
防音部屋に籠る。
"都会の海に漂い島を さがしつづけています"
"傍にいないとあなたはもうこの世にいないかのようだ"
寂しいソングス。
ふたりであるって、なんなのか、ふたりでずっといられるのか、果てないこの空の下をやっぱりひとりで歩くのは心細く、でも流浪の旅いつまで続けられるのか、
"生きているということ いま生きているということ"
5年前うたったとき、そのくらい曲調はすきだったけれど、ことばのひとつひとつ噛み締めてはいなかった。
いまやっと、ひとつひとつのピースを、自分なりにはめることが、あの頃よりできているという感じがする。
なんかそんなふうにうたってるときはなんでもできそうな気分になって、ああまたもっかい指揮したいな、世間的になんの価値もない音楽と言われてもいい、そこにわたしたちの生きてきた断片を感じ取れるような音楽ができるとしたら全然いいよ、もちろんだれかと共有できるならもっと良い、
みたいなことを考えて身体の中ぐらぐらなにか熱いものが煮えてる音がする。