”一人交換日記”

2018/8/22 Wed. 礼文島3日目稚内 フェリー乗船から

 

フェリーに乗る。電源を確保する。

パソコン置いていくの迷ったけどその心配を超えて、生で海を見たくなった。

青函フェリーは外出られなかったけど、礼文-稚内ハートランドフェリーは出られる。

外に出る。やっぱり気持ち良い!

太陽と礼文島、どんどん離れていく。

ばいばい礼文、いつかまた。

あんなにどうしようって路頭に迷ってたけど、楽しかったな。さみしい。

 

今日は波が2メートルあるらしくて、ちょっと揺れる、それがすき。

波と空を見てるだけでずーっとそうしていられるくらい楽しい。

空はほんとに芸術。刻一刻と変わっていく表情。

フェリーから見る海と空本当に好きだ。

 

轟音の中、うたう。

”君が御胸に抱かれて聴くは”、戸川純ちゃんの歌う蘇州夜曲をよく聴いていた。

もともとの中国語バージョンも歌ってみたい。

 

一度船内に戻る。揺れがひどくて酔いそうなのでノートもパソコンもできない。

ということにして昨日飲めなかったビールを飲む。韓国のりポテチつまむ。

ゆっくり傾いていく陽と海を眺めながら。

なんか楽しい。にこにこしてしまう。

 

ちょっとノートを書いていて周りを見ていない間に、

あ!陽が沈んだ!って誰かが言う。しまった。日の入り見たかった。

もう沈んではいるけれど、また外に出る。

ついさっきまで水色と橙だった空が、見事なピンク色に染まっている。

 

2階の誰もいない甲板を走り回り、うたい、空を眺める。

どんどん色と雲の形が変わっていく。

港が近づき、轟音がさらに激しさを増す。

気づくと嗚咽をあげている。

なんで、なんで、解らないよ。

君とは永遠だと思っていた。

当てのない漂流を続けるのみなのだと散々言っていた僕の方が、

とわを信じていたなんて。

君を失いたくない。行かないで。でも既に終わったのか。

苦しい、お願い、誰か僕を抱きしめてと、叫ぶ。

船よ、僕の叫びを掻き消してくれ。落ちていく陽。暗くなる空。

 

港に着く。パソコンを詰めているともうだーれもいない。

急いで降りる。セコマでカップうどんとおさかなソーセージ買う。

稚内道の駅で連絡を確認する。

イートインあるセコマを探すがなさそう。

2階ラウンジに電源あるのでは?と気づき上がると、ビンゴ。

9時までそこでパソコンする。

出て、キャンプ場向かう。

一番近そうな道に向かうと、入り口の表示もないし、真っ暗。。

ただの森ここ本当に公園なのだろうか、、

100均のライトでは到底照らせないような真っ暗闇。

人間より動物が出て来そうで怖い。。

仕方なく超遠回りだけど車が入る用の入り口らしきものに向かう。

マップ上に入り口書いてないのも困った。。笑

 

もう22時前、この時間にふらふら歩いてるの完全にアウト、

何起こっても文句言えないよなあ、と不安でいっぱいになる。

数日前ここ稚内で野営地探すときもそうだった。。

私、野宿向いてねえな。ビビリすぎる。

ようやっと入り口に着く。今度はちらほら灯りもある。やったぜ。

しかしやはり、完全に山、きつい上り坂

22時からこの坂登るとか、最高だな。

やっぱり人気はなくて、しかも道路しかなくて途中で泊まれそうな場所もない。

こっから3km登るとか、嘘だろ。

気が遠くなりかけたそのとき、芝生の公園スペースを見つける。

ここで良いんじゃない。人こないかな。

1人で張ってると何かあったときどうしようもない。

でもその公園以降は電灯もなく真暗な道があと3km(上り坂)続くのを考えると

キャンプ場に行くのは非現実的に思えた。

ここで張ろう。東屋で影ができている部分にテントを張る。

目立たない方が良いかなって。

暗いとポールを通して立体に立ち上げるとき一層やりづらい。

なんとか立つ。一度入ってしまえばそれなりに安心だ。

ワインを一杯飲む。おさかなソーセージ一気に3本食べてしまう。

うどん食べたいが水がない。烏龍茶でやってみる。普通に美味しい。

はじめてテント内でお湯を沸かして食べた。

お腹いっぱい。23時、寝る。